<<聖誕>>

 

『ところが、彼らがそこにいる間にマリヤは月が満ちて、男子の初子を産んだ。それで、布にくるんで、飼葉おけに寝かせた。宿屋には彼らのいる場所がなかったからである。』(ルカによる福音書2章6、7節 (新改訳聖書))

「きよしこの夜 星はひかり 救いの御子は
まぶねの中に 眠りたもう いとやすく」(賛美歌109番1節)

ク リスマス賛美歌の不朽の名作です。いと高き神の御子、汚れなき救い主の誕生は、人の目には全く卑しいお姿でした。客間は人でいっぱいで、ヨセフと、イエス を宿したマリヤを迎え入れる所はない。人々の心の姿でした。神はいわば拒絶されているにもかかわらず、「押し入るようにして」人の世に来られました。その 初子が初めて横たえられた所は、家畜小屋の飼い葉おけの中。なんら華々しい祝典もなく、ひっそりと静かな誕生。しかしそれは歴史を変える、重大にして聖さ と輝きとに満ちた誕生でした。しばしば偉大な神のわざは静かにひそやかになされます。飼い葉おけのような小さな卑しいこの心に、主よ、お宿りください。 (小野淳子著「神と共に歩む日々」12/16)