<大罪> Ⅱサムエル記12:1-15

ダビデはナタンに言った。「私は主に対して罪を犯した。」ナタンはダビデに言った。「主もまた、あなたの罪を見過ごしてくださった。あなたは死なない。」(13節)

忠実な部下たちが戦線にある時、ダビデ王は身も心も武装を解き、目からの誘惑に身をゆだね、油注がれた王ともあろう者が、姦淫罪、果てはその罪を隠そうと殺人罪を犯すとは!預言者ナタンに切り込まれ、深刻な悔い改め。罪は主に対してです。「ああ、私は咎ある者として生まれ、罪ある者として母は私をみごもりました」(詩篇51・5)。原罪の自覚。続いて、神に愛されたダビデの秀でた信仰。「私を洗ってください。そうすれば、私は、雪よりも白くなりましょう」(同7節)。神よ、あなたが洗ってくださるなら、雪よりも白くなれます、と。今や、陰府にまで降り、原罪を死をもって受け取ってくださり、よみがえられたキリストのみが唯一のゆるし主、きよめ主。罪ゆるされた無上の喜びをダビデは歌います。「幸いなことよ」(詩篇32・1,2)。

小野淳子著 「神と共に歩む日々」より