ペテロ    ルカ22:54-62

主が振り向いてペテロを見つめられた。ペテロは、「きょう、鶏が鳴くまでに、あなたは、三度わたしを知らないと言う。」と言われた主のおことばを思い出した。(61節)

「こんなはずではなかった!どうしてこんなことをしてしまったのか?!」ペテロにとって、大変重大なことでした。「牢であろうと、死であろうと、覚悟はできております」(33節)との自信に満ちた発言をした同じ口から、「私はあの人を知りません」(57節)ということばが出てきました。自分が自分を知る以上に、もちろん他人が自分を知る以上に、私自身を知られるお方がおられるのだと悟ります。ペテロがきっと生涯忘れられなかった、主が振り向いて彼を見つめられた主の瞳。「わたしはあなたのすべてを知っている。それでもあなたを愛して信任したい」と語っておられたのではないでしょうか。この主の瞳があってこそ、ペテロの回復もあったのでしょう。ペテロを見つめられた主は、今も同じ視線を私に投げ掛けていてくださいます。

神と共に歩む日々 小野淳子著