<十字架上の第4言> マタイ27:45-49

三時ごろ、イエスは大声で、「エリ、エリ、レマ、サバクタニ。」と叫ばれた。これは「わが神、わが神。どうしてわたしをお見捨てになったのですか。」という意味である。(46節)

2016年3月


「父よ」との信頼の呼びかけが、第4言でのみ「わが神」となります。十字架の詩篇と言われる第22篇1節のみことばです。午後3時、暗黒の中で主は叫ばれました。「どうしてわたしをお見捨てになったのですか。」ここに確固たる主の身代わりの死の証拠が、ご自身の口を通して証されます。その瞬間、全人類の罪を負われ、神よりの断絶、のろいのすべて、「死そのもの、死の実体」を受けてくださいました。苦き死の杯を飲み干してくださったのです。人のために、死ななくてよい道が開かれました。かつて塩屋聖会で岡南教会の元牧師、佐藤邦之助先生が、「『どうしてわたしをお見捨てになったのですか』との叫びに、『主よ、それは私の罪のゆえです!』と叫ばずにはいられないでしょう」と語られたその声が、今も耳に響いてきます。

小野淳子著「神と共に歩む日々」より