《証人》  使徒1:6-11

「しかし、聖霊があながたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリアの全土、および地の果てにまで、わたしの証人となります。」(8節)

8節は、「祈り行伝」「聖霊行伝」とも言われる「使徒の働き」の中心聖句です。著者である医者ルカはこの句を鍵として、展開していきます(1・8、6・7、9・31、12・24-13章へ展開)。聖霊が臨まれる前の弟子たちの姿は―ゲッセマネで主を置いて逃げ去り、主を知らないと拒んだ者、復活の主のメッセージを悟らず、ユダヤ人を恐れて隠れていた、いわば「弱虫弟子」そのものでした。「わたしの証人」とは、「殉教者」の意味だと原語で知ります。弱虫弟子が、いのちをも惜しまない殉教者に?!いったいどのようにして?それは聖霊があなたがたの上に臨まれる時だ、と主は言われます。私は、力のある主の証人でしょうか。それともなお恐れの中に?聖霊を祈り求めて力強い主の証人の仲間入りをしましょう。

小野淳子著 「神と共に歩む日々」より