<ヤベツ>  Ⅰ歴代誌4:1-10

ヤベツは彼の兄弟たちよりも重んじられた。彼の母は、「私が悲しみのうちにこの子を産んだから。」と言って、彼にヤベツという名をつけた。(9節)

一見、味気なく見える系図の中に、恵みの泉は湧き、信仰の花が咲いているものです。「ヤベツ」の生涯がそれです。「苦しみ」という意味の名を持つヤベツが兄弟たちより、重んぜられる、尊ばれる(協会訳)者だった?その出生について詳しくは知り得ません。難産であったか、父親の召天があったか・・・・とにかく母がその悲しみ、苦しみ(原語、協会訳)の内に彼を生み出し、母子ともにそれを負い続けてきたのでしょう。しかし、ヤベツはその名にも境遇にも押しつぶされたりせず、むしろ、勇壮にも、祝福の神に祈ったのでした。大いに祝福してください。地境を広げてください。御手が私とともにあって、苦しみから救ってください、と!神はその願いをかなえられました。祈りを軸に、生涯を大きく、苦しみから祝福へと逆転させたヤベツのエネルギーに倣いましょう。

神と共に歩む日々 小野淳子著