神の家 創世記28:10-22

ヤコブは眠りから覚めて、言った。「まことに主はこの場所におられる。それなのに、私はそれを知らなかった。」(16節)

神が私たちに個人的に出会おうとされるとき、しばしば置かれるところ、それが「弧独」というところです。一度はまんまと長子の権を奪い、二度までもエサウと父をだまして、ヤコブは祝福をわがものとしました。が、エサウの怒りと敵意を背に、懐かしい家と愛する両親を離れることになりました。初めてのひとり旅。石を枕に、ヤコブの心中には悔恨、恐怖、不安がいっぱい。その眠りの中で見た驚くべき夢。そして傍らに立って語られる神の声!「わたしはあなたの父アブラハムの神、イサクの神、主である」(13節)。ここは、神の家(ベテル)だ、天の門だと夢から覚めてヤコブは告白します。初めて個人的に神と出会ったヤコブの信仰のスタートでした。「弧独」を恐れることはありません。そこは、個人的に神と出会うところ、臨在をしっかり確認するところです。

神と共に歩む日々 小野淳子著