美しの門 使徒3:1-10
すると、ペテロは、「金銀は私にはない。しかし、私にあるものを上げよう。ナザレのイエス・キリストの名によって、歩きなさい。」と言って、彼の右手を取って立たせた。(6,7節)
門の名前とはあまりにも裏腹な姿の四十歳余りの施しを乞う男の人。彼は生まれつき足のきかない人で、人々に毎日そこに運ばれて置いてもらっていたのです。何しろ四十年余りも自分の足で立ったことのない人でしたから、もはやあきらめの境地だったのでしょう。そこに、祈りのために宮に上ってきたペテロとヨハネによる驚異的な神の奇跡のわざがもたらされたのでした。力強く、確信に満ちたペテロの宣言(6節)に続き、ペテロは男の人の右の手を取って立たせました。するとそのとたん、彼の足とくるぶしが強くなり、躍り上がって真っすぐに立ち、歩き出し、跳ねたりし、神を賛美しつつ、二人とともに初めて宮に入って行ったのでした。キリストの御名のうちに、真にいやしと躍進するいのちが与えられます。人が必要としているすべてです。「私にあるものをあげよう」とは、クリスチャンすべての確信です。
神と共に歩む日々 小野淳子著