器に油 Ⅱ列王記4:1-7
そこで、彼女は彼のもとから去り、子どもたちといっしょにうしろの戸を閉じ、子どもたちが次々に彼女のところに持って来る器に油をついだ。(5節)
聖書に出てくる奇蹟は、神の、人への愛とあわれみとが思わずほとばしり出てなされたもの、との感を強くします。「家にはどんなものがあるか、言いなさい」「何もありません。ただ油のつぼ一つしか」(2節参照)。ーその一つしかない油のつぼを、また隣人たちから借りてきた空の器を主は用いられました。婦人と子どもたちは家に入り、後ろの戸を閉じました。しばしば神の大きなわざは隠れた所でなされます。隠れた祈りはその最たるもの(マタイ6・6参照)。母と子らは驚きの目を見張りつつ、神のわざの真中にいました。やがて器はなくなり、油も止まりましたが、負債が返せたばかりでなく、なおその残りで母子が生活できるほど豊かな供給でした!主のしもべエリシャのことばに忠実に従った母子への、神よりのあふれる報いでした。
神と共に歩む日々 小野淳子著