2月第一聖日・教会総会の聖日でした。2021.2/7(日)

≪今週のみ言葉≫ 「みことばを宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい。」

テモテへの手紙第二4章2節

説教題:『みことばを宣べ伝える』 聖 書:テモテへの手紙第二 4章1~8節

本日のみ言葉は、今年日本イエス・キリスト教団に与えられている新約のみ言葉です。先週2/3㈬祈祷会「ベラカ」で学びました大迫害者から大使徒に一大転換せしめられたサウロ(ユダヤ名)、第一次伝道旅行の中でパウロと呼ばれるようになった、このパウロの言わば「遺言」とも言われるテモテへの手紙第二4章2節のみ言葉です。パウロは首切りによる殉教死寸前にこの手紙をローマの獄中でしたためました。AD67年でした。

Ⅰ.パウロの希望(終活)(6~8) このローマ投獄は2回目であり、パウロは自分の命も短いことを悟らされていたようです。まさに「神の御前」「キリスト・イエスの御前」に立つが如くにしてその心境を証しします。何と確信に満ちたものでしょうか!「私は勇敢に戦い抜き、走るべき道のりを走り終え、信仰を守り通しました。」(7)「良い戦い」を戦い抜いてきました。「真実に」(信仰を)走り抜いてきました。パウロがキリストのゆえに、また福音宣教のゆえにくぐってきた「苦難のリスト」は、コリント人への手紙第二11章23~29節にあり、読むだけでタジタジとなります。特に同胞ユダヤ人からの迫害は耐え難いものでしたでしょう。しかし、そのユダヤ人たちのために、パウロはあのモーセのように祈りました。「私には大きな悲しみがあり、私の心には絶えず痛みがあります。私は自分の兄弟たち、肉による自分の同胞の為なら、私自身がキリストから切り離されて、呪われた者となってもよいとさえ思っています。」(ローマ9・2、3) これが異邦人使徒として召されたパウロの同胞への熱い愛・思いだったのです。その走るべきコースを走り抜こうとしている今、パウロの希望が輝きます。「あとは、義の冠が私のために用意されているだけです。その日には、正しいさばき主である主が、それを私に授けてくださいます。私だけでなく、主の現れを慕い求めている人には、だれにでも授けてくださるのです。」(8)すべての労苦はその冠の輝きの前に消え去っていくのです。

Ⅱ.パウロの奨励(遺言)(1~5)あるいは「命令」とも言えるものです。「みことばを宣べ伝えなさい。時が良くても悪くてもしっかりやりなさい。忍耐の限りを尽くし、絶えず教えながら、責め、戒め、また勧めなさい。」(4・2)思うに初代の使徒たちにとって時に神の御膳立てによってペテロがコルネリオ一家の救いのために用いられたこと(使徒の働き10章「ベラカ2/4分」)は、まさに「時が良くても」でしたでしょうが、多くの場合、初期の使徒たちのエルサレムでの宣教、そして特にパウロの第一次、第二次、第三次伝道旅行などは、「時が悪くても、悪くても」という状況でした。しかし、キリストの愛に迫られて使徒たちもパウロも宣べ伝え続けたのでした。今も確かに終末の悪い時代ではあります。しかし日本は今なお自由に福音宣教のできる「時が良くても」の状況です。さまざまに知恵を頂いて「みことばを宣べ伝え」ましょう!このパウロの奨励はただ愛弟子テモテのみへのものではなく、すべての主の弟子、主のしもべ、そして今日、私たちへの勧めです。

<お知らせ>

▷2/3㈬に立春を迎え、三寒四温の中まだまだ終息未定のコロナの中で祈り、対策を怠らず守られてよい春を迎えましょう。

▷礼拝のみことばは今年創立70周年を7月に迎える、日本イエス・キリスト教団の今年のみことば、新約です。迫害で散らされるという「悪い時」をも神様はみことばを伝えるという「逆手」を取られ、福音は前進していきました。(使徒の働き8・4)しつこいコロナの中にも神のみわざを見るべく「みことばを宣べ伝え」ていきましょう。