子ども祝福合同礼拝でした。   2025年11月9日(日)

<今週のみことば>「あなたのみことばはわたしの足のともしび 私の道の光です。」  詩篇119篇105節

 説教題: 『メリー・ジョーンズ物語』  聖 書:詩篇119篇97~105節

 教会の教科書は『聖書』、神様から私たちへの愛のお手紙です。今は本屋さんに行けば誰でも買えますが、そうなるまでに一人の英国ウエールズの少女が用いられたお話しです。

Ⅰ.今から220年ほど前のことです。

イギリスのウエールズという地方の一軒の貧しい家に、メリーという少女が住んでいました。お父さんとお母さんは羊の毛から糸をつくり、これで柔らかい布をつくるはたおりでした。メリーも小さい時からそうじやご飯のしたくなどして、手伝いをしたので、お母さんも助かり、布をたくさんおることができました。一日の仕事が終わると、夜になってお父さんはいろんな話をしてくれました。その中で聖書の中のダビデ、サムエル、ペテロ、イエス様のお話もしてくれました。メリーの家には聖書がありませんでした。メリーはお父さんからイエス様の話を聞く度に、「わたしも聖書がほしいなぁ。自分で読むことができたらいいなぁ。」と何度も言うのでした。「メリーや、お前がそういうのを、もう100回も聞いたよ。聖書の話を聞きたければ教会に行きなさい。このウエールズじゃ、聖書のあるのはあの大百姓のエバンズさんのような大金持ちの家だけなんだよ。それにあっても、わしらには読めやしないよ」とお父さんは言うのでした。メリーは自分の聖書が欲しかったので、強い決心をしました。

Ⅱ.メリーはエバンズさんの家に行くようになりました。

「ねえ、メリーさん、あなたがもし聖書の字がわかるようになったら、いつでもここへきて、この聖書を読んでいいのですよ。」とエバンズさんのことばに、メリーの喜びようったらありません。8才のときから、毎晩神様にお祈りし続けました。10才になった時、あの山を越えて5キロほど行くと学校があるとお父さんが教えてくれて、メリーは学校に行き、字が読めるようになりました!メリーはエバンズさん宅の美しい聖書を読むのが楽しみでしたが、自分の家でも1冊ほしいと思うようになりました。お父さんが作ってくれた木の貯金箱にお金をためていきました。エバンズさんはめんどり2羽とおんどり1羽をくれて「卵を売って聖書を買いなさいね」と言ってくれました。16才になってやっと聖書を買うお金がたまり、山の向こうのバラという町の教会のチャールズ牧師さんの所に、ウエールズ語の聖書を買いに40kmも歩いて行きました。

Ⅲ.「3冊の聖書を持っているのですが、3冊とも約束済みなのですよ。」

これを聞いたメリーはがっかりして泣き出してしまいました。チャールズ牧師は「メリーさんに1冊をおゆずりしましょう。一人の方には待ってもらいましょう。」と1冊の聖書をメリーに渡してくれました。メリーは飛び上がって喜び、大切な聖書をかかえて、また40kmの山道を越えて家に帰り、泣きながらお母さんに飛びつきました。寝る前、神様にお礼を言うのを忘れませんでした。

<その後の物語>チャールズ牧師はロンドンでメリーの話をし、色々の国の言葉で聖書を出版する団体として1804年、英国聖書協会が誕生しました。

<お知らせ>

▷本日の礼拝メッセージは、「英国聖書協会」の始まりのために用いられた少女『メリー・ジョーンズ物語』でした。

▷タイムリーに「ギデオン・ラリー」も行われました。子どもたちと共に、このようなプログラムで行えましたことを感謝しました。

▷読書の秋、みことばをたくさん、心に蓄えられますように!もちろん秋だけではなく、一年中、毎日、毎日です。自由に聖書が読める幸いを改めて感謝しつつ、読んで心に蓄えたいものです。